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暑い日々が続きますね。家族に介護が必要な人がいる家庭では、熱中症の心配などが尽きないと思います。それと同時に、介護をする人は自分自身をいたわってあげることも大切であることを、暑さの中から気づきます。今日は、介護家族のためになる気づきを書きます。心が涼しく鳴るオカリナ演奏とともに。

日本の幽玄の世界に流れる清らかな水の流れをイメージして、即興でオカリナ演奏しました。オカリナは、淡路島の瓦の土から作られた、ともちひろしさんの作品である「吟オカリナ」です。

介護家族のための「ハウスサポート」を受けて

連日暑い日が続きますが、
こう暑いと、10年前、家内のお母さんが重病で倒れて京都市内の病院に入院し、看病に通った日々のことを思い出します。

あの時もとても暑かった。

しかも、丹後から京都市内に通うのはとても大変でした。
それでなくても、仕事でくたくたになっているのに、
体も心も持ちませんでした。

そんななか、

「ハウスサポート」というボランティアがあることを
病院のソーシャルワーカーから教えてもらったのです。

遠方から付き添いなどに来る家族のために、
とても安い料金で部屋を貸してくれるボランティアです。
早速申し込んで、数か月の間、部屋を借りました。

部屋のなかは、最初からおしゃれな家具や家電があり、
コーヒーメーカーもあったりして、
最初からほとんど準備せずくつろげるようになっていました。

ボランティアの世話人さんに聞くと、
これらの家電や小物は、
先に利用していた人たちが、こんなのあったらいいねと思って、
退去の時に寄付してくれたものだそうです。

思いやりのリレーというのでしょうか。
確かにかゆいところに手の届くものがそろっていました。

介護と暑さの中でゆとりを失って

部屋を借りて何日かしたある日
世話人さんがこう言ってくれました。

「明日お休みなんでしたら、
せっかく京都に来たんだから、京都見物したり、
自分の好きなことをしてゆっくりしていくのもいいですよ。」


(夏の京都見物では、浴衣姿の人々が見られるのも楽しみです)

私は、何言ってんのと思い、こう返事しました。
「世話人さん、お気持ち有難いんですけどね、
私はいっぱいいっぱいなんです。
そんな、悠長に京都見物なんて、する気にもなれませんよ。」

そうすると、世話人さんはこう返事しました。
「あなたがいっぱいいっぱいの顔してたら、
お母様、喜ばれるかしら?」

「そんなの、
私はいっぱいいっぱいの顔なんかしませんよ。
こう見えても、社会福祉の仕事をしてるんです。
母のところに行くときは、にこやかに行きますよ。」

「そうかしら。
お母様は、お見通しでしょうね。
お母様なんですから。」

最も喜ばれるプレゼントとは

こうして世話人さんと問答しているうちに、
世話人さんは、ご自分のお話をしてくださいました。

世話人さんは、当時よりもさらに10年以上前になるでしょうか、
21歳になる息子さんを病気で亡くされたのだそうです。

母として何でもする、この身を削ってでも、息子の命だけは助けてくださいと
仏様に祈る日々、

自分のことなんかすべて放ったらかして、息子さんの看病を続けていたそうです。

そんなある日、
息子さんは優しくこういったそうです。

「お母さん、ぼくは、お母さんが喜んでくれたり、幸せにしてくれることがうれしいんだよ。

お母さん、ぼくのために自分のことまでいい加減にしちゃあだめだよ。

お母さんのしたいことして、ゆっくり休んでね。」

それで世話人さんははっと気が付いたそうです。

息子への最高のプレゼントは
ご自身のゆとりと、休養と、喜びであること。
息子を大切に思うならば、
息子が大切に思っているご自身を、大切にすること。

息子さんは優しくこういわれたのち、何か月か後に帰天されたそうです。

自分自身をいたわってあげることの大切さ

それで、世話人さんは締めくくりに私に言われました。

「ご自分を大切にしてくださいね。

そんな余裕なんかないというのもわかりますけど、

自分をいたわってあげてください。

面白いこと、楽しいこと、自分自身のためにいっぱいしてあげてください。

京都にはおいしい店もたくさんありますよ。

さあ、明日の休みはどこに行かれますか?

ガイドマップ置いていきますからね。」


(高瀬川沿いには、おしゃれなカフェも)

世話人さんのこの一言で私は大切な気づきをいただきました。
自分自身を大切にすること、

自分自身をいたわってあげること、

自分の中に豊かさをいっぱいあげて、ゆとりをいっぱいあげること、

このことは、

すべてにおいて大切なことだし、
まずそうすることが
「自分が何かのためになりたい」という思いの基礎になる

こう気づかせていただきました。

暑いからこそ 涼しさで自分をいたわろう

よく考えると
暑いからこそ、
涼しさが気持ちがいいのですね。

暑さの中でゆとりを失うのではなく
暑ければ涼しさを楽しめばいい。

そういうわけで、気持ちだけでも涼しくなってもらおうと
即興演奏をして作った動画があります。

日本の幽玄の世界に流れる清らかな水の流れをイメージしました。
動画の中に出てくる風景は
京丹波の山奥の清流と、
舞鶴に湧く名水 真名井の水が流れる小川です。
オカリナは、淡路島の瓦の土から作られた、ともちひろしさんの作品である
「吟オカリナ」の優しい息で吹くタイプで、即興演奏しました。

きょうは
「介護をして自分を捧げる気持ちから少し自由になって
自分をいたわってあげよう、
自分を大切にしてあげよう」
という気付きのお話でした。

介護は確かに大変です。
高齢・認知症の親や病気・障害を持つ家族を支えるために
いつしか自分なんかすべて捨ててしまっています。

しかし、介護ということは、
長く続くことであるとともに、
介護を受ける人も介護する家族も一緒に生きて行くことですから、
自分自身をいたわることもとても大切です。

特に在宅で自分の時間もない毎日が続くと、心がすさむでしょう。
こういう場合に、介護家族は自分自身をリフレッシュしてもいいんです。
大いにリフレッシュしましょう。

在宅で介護を受けている人が、施設で何日間かお泊りできる「ショートステイ」というサービスがあります。

これは、家族の休息、旅行、お出かけといった理由でも大いに利用できます。
こうしたサービスを積極的に活用することも考えましょう。